Welcome惠康というのは、香港内に約300店舗を展開している大手のスーパーマーケットである。
そのような大手がどのように販促や価格設定を行っているのか、また、多くの人が集まる地域と住宅街のような地域とでは販促方法や求人についても差はあるのかを調査した。
当たり前というべきか、店内の写真撮影はご遠慮いただきたいとの表示がされていたため、店内の画像が少ないことを初めにご了承いただきたい。
調査として足を伸ばしたのは、荃灣~大窩口エリア、旺角エリア、中環エリアである。
荃灣~大窩口エリアが住宅街のような地域で、旺角エリアが市街地、中環エリアが市街地でもあり住宅地も並んでいるエリア、と考えていただければいいかと思う。
まずは営業時間の違いだが、どのエリアも開店はAM8:00からであった。日本に比べ、動き出しが少し早いだろうか。
閉店は荃灣~大窩口エリアと中環エリアがPM11:00までで、旺角エリアがPM10:00までであった。
店舗の立地状況だが、荃灣~大窩口エリアは小さな商業施設の一角にあったのに対し、旺角エリアと中環エリアは地下に店舗を構えていた。
これは、住宅街にはわかりやすく集客を行い、人が集まるエリアでは「店はここにある」ことは示すが、スーパーを目的としていない人が集まりすぎないように意図的に地下に店舗を構えているのかと、個人的には考える。
次に広告の内容だが、これも住宅街と人の集まる地域と違いが見られた。
荃灣~大窩口エリアには、アイスクリームや卵などの傷みやすいものが掲載されているのに対し、旺角エリアの広告には調味料やドリンク、加工品など傷みにくいものの掲載が多く見受けられた。
中環エリアは住宅街も近くにあることもあり、広告には人が集まる地域でありながら、旺角エリアのような内容に加え、生鮮食品等傷みやすいものやアイスクリームなども掲載されていた。
住宅街があるエリアでは、すぐに帰宅可能であろう客が見込まれるため、広告に生鮮食品等を載せられるが、住宅の少ない旺角エリアのような地域には、そこに来る人のニーズには合わない、もしくは帰宅までに時間がかかるような客は少ないことを考慮して、広告から生鮮食品等を外しているのだろうと考えられる。
最後に求人の違いだが、募集していたのが旺角エリアと中環エリアの2店舗のみだったためこれらの比較となる。
旺角エリアは勤務内容が多い。内容は『月~金の勤務』『土・日の勤務』『品質管理院』『カスタマーサービス』『クリーニング助手』となっている。
中環エリアは『朝から夜』と『夜間勤務』のパートタイムの募集となっている。
求人に関してはエリアや店舗ごとに違うのは当たり前だとは思うが、旺角エリアはこの店舗だけではなく、もっと広い範囲の求人のように感じた。
これは、求人案内をよく見ると、面接を行う場所が【茘枝角站】と書かれており、これは旺角エリアにある駅名であることから、多くの業務内容が掲載されているのではないかと推測した。
しかし、全てパートタイムの時給であることを考えると、単に店舗の人員が少ないだけなのかもしれないが…。
Welcome惠康は香港内に約300店舗を展開していると書かれていた割には、同日に調査したスーパー『Parknshop』やドラッグストア『Manning’s』と比べると見かけることが少なかった。
上記2店舗はそれぞれのアプリがあり、店舗検索をしてみるとだいたい同じ地域に出店していたが、Welcome惠康はアプリもなく、店舗検索をかけることが出来なかったため、分布を見ることが出来なかったが、他2店舗とはまた違う地域に出店をしていたのかもしれない。